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【本の紹介】「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する 田中康夫著

 

目に見える「事象」をヒントに。

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『激しいかんしゃくはコミュニケーション手段、信頼できる人へのSOS』『年中無休のお母さんの苦悩』『友達に手が出てしまう』『授業中、座ってられない』『計算が極端に苦手』『不登校気味』『人間関係がうまくいかない』『自分はどうやって生きていこう』など、

子どもの気になる行動を、ライフステージ毎、乳児期、幼児期、就学期、学齢期、思春期に分けて、著者(小児科医)ならどのように診立てるのかを、子どもと相談者(親)の目線に立って丁寧に書いてあります。

 

「発達障害」と診断される可能性のある子どもたちのストーリーを、それぞれの子どもや両親の心情、その親子を取り巻く様々な人たちに思いを馳せ、

『子どもの言動の「仮の理解」』『相談者の思いに近づく』『かかわりの提案』そして、その子を理解し、これからつき合っていく中で押さえておきたい「その子の持ち味とかかわりのポイント」が、各ストーリの最後に「その子の心と行動に寄り添うヒント」としてまとめてあります。

そして最後に、『僕が向き合っているのは、「発達障害」ではなく、多彩な個性の持ち主である一人ひとりの子どもであり、家族です』と。

 

239頁 SB新書 定価:850円+消費税 ISBN 978-4-8156-0260-4